求められるターミナルケアの専門家

がん患者や後天性免疫不全症の患者が増加するにつれて、多くの病院で緩和ケア病棟が設置されるようになってきました。緩和ケア病棟は、半年以内に死期が来てしまうと予測される患者を収容するための施設で、特に末期がんの患者が多く収容されています。

末期がんのターミナルケアにおいては、在宅ケアを望む人や一般病棟でのケアを望む人も多いものの、適切なケアを受けられる可能性が高い緩和ケア病棟を希望する人が最も多いのが現状です。意志に沿わない延命治療を諦めた末期がんの患者に対して行われるケアは鎮痛医療が基本であり、モルヒネを用いた痛みのコントロールなどが行われている特徴があります。こういった現場ではより良く生きることが目指されるため、がんを治すことではなく、痛みを取り除いて少しでも楽に生活ができるようにすることが重要視されるのです。

緩和ケア病棟に患者として入った場合は個室であることが多く、家族が泊まるための部屋や簡易ベットが準備されている場合もあります。医師や看護師も、緩和ケア専門のスタッフが24時間常駐していることが多く、チーム医療が実践されています。
医療従事者として緩和ケアを専門としていくことはとても大変なことです。それまで苦労を重ねてきた患者の終末期をより良くするために、細やかな配慮が求められます。医師、看護師、薬剤師のプロフェッショナルとして、専門医、専門看護師、専門薬剤師となってターミナルケアに寄与する人材が求められています。しかし、取得の困難さもあって人材が不足しているのが現状です。
医療従事者であれば、今注目を集めているターミナルケアについての知識を深めることで、これからの医療を支える担い手となる可能性もあります。ターミナルケアに関わることは、命について考えさせられるやりがいの大きな仕事です。

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